香港でもキャッシュレス[後編]

toyota-finance2007-10-01


サイトウです。前回からかなりブランクが空いてしまいました。
香港から戻って、普通に2週間くらい経ってしまったので、記憶も徐々に薄れてきました。なので、忘れないうちに続きを書きます。


東京よりもずっと早く非接触ICが浸透していた香港ですが、じゃあ日本よりもキャッシュレスが進んでいるのか?といえば一概にそうとも言えないような気がします。もちろん、オクトパスカードを使ってほとんどすべての交通機関を利用できて簡単な買い物も可能なわけですから、僕の短い香港滞在期間中でも人々の生活に普通に浸透していることは理解できました。


ただ一方で地下鉄の駅に併設されている銀行のATMに目をやると、オフィスワーカーの終業時刻直後からけっこう夜遅い時間まで、現金を引き出そうと列をなす人々の姿も大勢いました。アフターファイブの消費生活には、まだまだ現金が必要とする局面が多いのだろうと想像できます。


それから日本の電子マネー事情と比べたときの大きな違い、それはおサイフケータイなるものが存在しないことです。
一部、NOKIA製の携帯電話にはオクトパスのチップを搭載した携帯電話カバーを付けることができたり、カードサイズを小型化して、キーホルダーのように持ち歩けるタイプのモノも存在しますが、これらはあくまで携帯電話に「外付け」できるもので、おサイフケータイのように携帯電話の機能の一部として組み込まれているわけではないのです。


詳しく調べたことがないので分からないのですが、おそらく香港に限らず「決済機能を持たせた携帯電話が売られている」国は日本だけのような気がします。我々が推進しているQUICPayにもモバイルタイプは存在しますし、JR東日本さんが進めているSuicaビットワレットさんが進めているEdy、そしてセブンイレブンで使えるnanacoモバイルタイプが存在します。しかし各社とも、主流はカードタイプでモバイルタイプはまだまだ脇役に過ぎません。どうやったら、モバイル決済をもっと一般的にできるのかについては、ひょっとしたら我々サービス提供者が、もっと協力して知恵を出し合っていく必要があるのかもしれません。なにしろ、まだ世界のどこの地域も取り組んでいないようなことを、私たちはやろうとしているわけですから。


すみません、またあまり旅行の役に立ちそうな話ができませんでした・・・。
あ、そうそう。香港ではバスやトラムに乗る際にキッチリ小銭を用意していないと、お釣りをくれません。日本ではちょっと信じがたい話ですけど。なので、そういう意味でも短期間の旅行だからと労を惜しまず、オクトパスを持つことをオススメしますよ。


写真:東京で大人気のドーナツショップ、"Krispy Kreme Doughnuts"の旺角店でもオクトパスが使えました!